小学校低学年の頃。
幼馴染Kと俺は小学校のすぐ近くに住んでいた。
休みの日なんかは小学校を遊び場にしてたんだな。
うちの小学校はちょっと小高い丘の上にあり、下界から隔離された感じだったので大騒ぎしても怒られなかったんでいい遊び場だった。
まぁ、当時小学生だから、日没以降は外出を許されなかったのだが、ある夏の日、地元の祭りだったので『友達と一緒』という条件付きで夜間の外出を許された。
ひとしきり祭りを堪能すると、幼馴染のKが学校に行ってみようと言い出した。
しかし、他の友達は家が離れてるので帰り、Kと俺の二人で行くことになった。
学校の校門を乗り越えて正面玄関前に行くと丁度下界が目の前で、少し遠くに夜店の明かりが見え、祭囃子が微かに聞こえてとっても趣きがあってしばし眺めていた。
と、冒険大好きのKが「夜の学校探検」をしようと言い出す。
探検ってほどの事でもないのだが、普段見れない夜の学校。
好奇心に負けて一緒に暗闇の中を歩く。
夜の学校の不気味さに恐怖しながら歩いていくと、中庭あたりで物音がする。
二人で「!!」と逃げそうになったが、やはり好奇心が恐怖に勝り、こっそりと見に行く。
壁伝いにゆっくりと進むと、建物の影でやはり物音が。
普段遊んでいる場所なので何処から音がするかは容易に判る。
そ〜っと壁から顔を出すと、男の背中が見えた。
肩越しに横顔が見え、薄ら笑いを浮かべているのがわかる。
暗闇に浮かぶ男の薄ら笑いに背筋が寒くなり硬直していると男は前のめりになり、手を前に伸ばした。
そして何かを握るような仕草をした瞬間、その手の先から女の断末魔の様な声が。
目の前で起こった悪夢の様な光景に、俺達二人は思わず「ひっ!!」と声を上げてしまった。
すると、男がその声に気付き、「なんだぁ!?」と低い声で呟き、こちらに歩き始めた。
俺達は完全にパニック状態になり、泣きながら、しかし声を殺してその場から逃げ出した。
後ろからは男が追ってくる気配。
学校の倉庫の子供がやっと入れるくらいのスキマに滑り込み、そのままガタガタと震えながらうずくまっていた。
俺達に気付かず、男は目の前を通りすぎたが、軽く息が弾んでいる。
頭の中で「ごめんなさいごめんなさいごめ・・・」と繰り返していた俺達は本気で「殺される」と思っていた。
しかし、しばらくして男は諦めたようで校門の方に歩いて行く。
遠くで車のドアを閉める音・・・エンジンが掛かる音・・・校門の開く音・・・。
そして静寂が訪れると、俺達はまた泣きながらダッシュで家へと逃げ帰った。
次の日の朝、Kがいつもより早く迎えに来た。
「昨日の現場を見に行こう。死体があるかもしれないぜ!」と言う。
テメェ昨日は一緒に泣いてたくせに!とツッコみたかったが、ヘタレな俺はじょーだんじゃない!と逆ギレ。
しかしKに強引に連れられ、朝早くて誰もいない学校へ。
ドキドキしながら昨日の現場に行くと、そこには昼休みに生徒達が使う卓球台が開いた状態(普段は畳んである)で放置されていただけで、死体などはおろか、血痕すら残っていない。
死体が無かった安堵感に浸りつつ、じゃあ昨日の男は一体何????と、現場をまじまじと見る二人。
ふと、Kが「なんだこれ?」と卓球台の上面を指差した。
・・・そこにはなんかカピカピに乾いた白いシミが・・・・。
いやぁ、幼い俺らは何だかわからず、ず〜っと「???」だったのよねぇ。
先日、久々に帰郷してKと飲んだ時に昔話になり、「なぁ、あの時のってさぁ・・・」って話になって思い出したので書きました。(w
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女の断末魔=あえぎごえ
シミ=白い魔神
意味がわかって無いヤツら、ちゃんと本文読んで無いだろ?
意味が判らないんだったらとりあえず何度も読み返せ、そうすればどうみても精子です。本当にありがとうございました。
男と一緒に帰ったのか?つーか、
野外セックスかYO!!
って思ったら、なんだ…白いカピカピか…よかったw


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