学生の頃、奨学金をもらいながら貧しくアパートに住んでいた。
流し場とトイレが共同で家賃は1万3千円。
イメージ的にはトキワ荘みたいな感じ。
ある冬も近い秋の夜のこと。
湿って冷たいせんべい布団にくるまって眠っていると、ドアをガチャガヤと回す音に気づいて目が覚めた。
ドアの磨りガラスには、廊下の裸電球に照らされた人影が数人見えた。
ん、何?と思ったとたんにドカーンって音とともにドアが勢い良く開いた。
ドアを蹴破ったみたいで、同時に3人の男が部屋に入ってきた。
「おらぁ!起きんかい!」
「おらぁ」
「うらぁ!」
掛け布団を引きはがされ、いきなり先の尖った靴で体を蹴られた。
部屋の電気が灯き、髪の毛を掴まれて顔を持ち上げられた。
「お前、○○じゃないよな?」
「○○はどこに行った?」
しゃがんだヤクザのお兄さんと髪の毛を掴まれたまましばし見つめ合う。
頭の中は
「殺される。殺される。お母さんごめんなさい」
ヤクザのお兄さんの質問に答えるどころではなかった。
「○○はどこにいるんだ?ん?」
○○…?どこかで聞いたような?○○?
「隣の部屋の○○さんですか?」
涙と鼻水を垂れ流して答えた。
鳩が豆鉄砲を喰らった顔のヤクザのお兄さん。
ヤクザのお兄さんがさっきと違ったかわいい声で
「あれっ?」
たぶん、その場にいた第三者なら、そのシュールな光景を忘れられないことでしょう。
後ろに立っていた残るふたりのヤクザのお兄さんが颯爽と隣室へ。
ドッカン、ドッカン。
バキバキ。
「おらぁぁ〜っ」
ドスンバタン…シーン
さっき聞こえたものと同じものが隣の部屋で繰り返される。
「兄貴ィ」
ひとりの男がドア越しにヤクザのお兄さんを呼びにくる。
「あんちゃん、ゴメンな。明日来るから、居てくれな」
「なっ」
この時点で選択肢は無く
「ハイ」
と答えるだけで精一杯でした。
ヤクザのお兄さんが出て行くと、隣でボソボソと話し声がして、
3人に囲まれるように隣の○○さんが廊下を歩いて行くのが見えました。
彼らの姿が見えなくなると、他の住人がゾロゾロとやってきて
○○さん、ヘンなとこからだいぶ借金作ってたからねぇ
あんたも大変な目にあったねぇ、でも警察を呼ぶとかえって面倒なことになるから
今夜のことは忘れて寝なさいと慰めにならないお言葉。
その晩は眠れない夜を過ごしました。
翌朝、部屋の片付けをしていると昨夜のヤクザのお兄さん登場。
部屋に上げると、開口一番
「昨晩は申し訳なかった」
と膝に手をついて深々と頭を下げ白い封筒を懐から取り出し、目の前にツツツと差し出した。
「どうかこれで勘弁してください」
「いや、いいです」
「どうか納めてください」
「頼みます」
昨日の口調とは全く違う柔らかい言葉だけど、それがかえって怖かった。
「わかりました」
するとドア口に居た、もうひとりの「兄貴ィ」と言っていた人が サンタのような白い包みをドサッと置いた。
中からは死体ではなく、柔らかそうな布団が出てきた。
「布団を汚してしまったので、これと替えてください」
返事も聞かずにせんべい布団は白い布に包まれた。
「では、これで」
ヤクザのお兄さんは立ち上がり部屋を出ようとした時
「昨日のことは何も見なかったことにしてください…」
「ねっ」
そこだけ昨夜の声。
返事もできずにうなずくだけでした。
帰った後、封筒の中を見ると福沢諭吉が10人いました。
布団は綿ではなく鳥の羽の入ったいわゆる羽毛布団でした。
そして、○○さんはアパートに帰ってくることはありませんでした。
卒業とともに出て、今は取り壊されてしまった。
いろいろな人生が凝縮されていたあのアパートで多くのことを学びました。
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実話?ww
ばかーーーっ!!!
島根の山中で・・・
ブォン
って感じ☆
殴られ得でしたね
ヤクザが親切過ぎて逆に怖いね
一般人や仕事中に巻き込んでしまった関係ない人には優しい
そんな俺の勝手なイメージがネットでつきました
身内には本当に普通の人より優しいよ。
他人に対しては微妙な人多いんだがな。
今回のは優しさとかじゃなくて、下手なことにならんようにしただけと思う。
[恐怖]じゃねーか

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