主婦の和代は、子供のために台所で晩御飯の支度をしていた。
ネギ焼きを作るため、和代は大量のネギを切っていた。
居間からは、テレビの音が聞こえてくる。
先ほどまでは子供向けのアニメ番組だったが、今は夕方のニュース番組が流れていた。
「和子ったら、少しは静かにしてちょうだい。まったく、落ち着かないんだから」
今年五歳になる和子はちょうど元気が有り余っている年頃で、彼女は居間の中を走り回り、安普請の床を軋ませていた。
ニュースはちょうど、最近起こった小学1年生の女児が誘拐された事件の報道をしているところだった。
それは和代の家の近所で起こったもので、事件が起きた直後は辺りに報道陣が詰めかけてまったく騒々しいものだった。
この事件は世間を大きく騒がせているが、現在のところ、犯人逮捕はおろか捜査が難航し具体的な進展が何もないという有様なのだった。
「警察は大幅に捜査員を増やし、事件の解決に全力で取り組む構えです」
そう締めくくられ、ニュースは次の話題へと移った。
「まったく、怖いわねぇ……」
和代にとっても、この事件は決して他人事ではない。
和代はしばらく何かを考えているようだったが、思い出したように再び手元のまな板のネギを切り始めた。
和代が向かいの家に住む男が怪しいと疑い始めたのは、今から一週間ほどまえのことだった。
その日、和代がペットのゴールデン・レトリバーを連れて夜の散歩に出かけた際、道で偶然その男とすれ違った。
闇夜の中、男はなかなかこちらに気がつかない様子で、道のわきに居並ぶ住宅へキョロキョロと視線を向けていた。
どうやら塀の向こう、家の中を覗いているようだった。
男は和代に気がつくと一瞬ギョッとした表情を浮かべ、それから俯いてそそくさと和代とすれ違って行ったのだった。
男は、和代がこの一軒家に越してきた時にはすでにこの場所に住んでいた。
年齢30前後の小太り体型で、どうやら定職にはついていないようだった。
いつも昼間からふらふらと出歩いており、その姿を和代も何度となく見かけたことがあった。
男はいつもなんとなく不潔で、怪しい目つきをして、しぐさも挙動不審なのだった。
家には一人で住んでいるようで、和代は男が家の中で何かよからぬことをしているのではと勝手に考えを巡らしていた。
夕御飯を終えると、和代はソースで汚れた二人分の皿を流しに持って行った。
和代にとって、食事の時間だけが子供とゆっくりおしゃべりをすることができる至福の時間だった。
それ以外のときは何かと気にかかることが多く、子供には家の中で寂しく、そして不自由な思いをさせていた。
その夜、居間のソファで眠ってしまった和子に毛布を掛けてあげていたとき、家の前が急に騒がしくなった。
和代が家から顔を出してみると、向かいの家の前にはうなだれたあの男の姿と、それを取り囲む数人の警官の姿があった。
そばにいた隣の家の奥さんに事情を聞いてみると、男が逮捕されたということを興奮した口調で教えてくれた。
夫が帰ってくると、和代は真っ先にそのことを報告した。
「ねぇアナタ、向かいに住むあの男が捕まったんですって!
私、やっぱり怪しいと思っていたのよあの男のこと。下着ドロの現行犯だって」
「……なあ和代、もう十分だろう?最初にお前を庇おうとしたのが間違いだったよ。
あの子とその親の気持ちを考えてごらん。受け入れていたはずだろう?
俺たちに子供ができないことは。だから代わりに和子を飼い始めたんじゃないか。
なあ、自首しよう」
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子供は別にいる
「誘拐犯ってぇのは……you かい!?」
なぁんつってなぁ〜♪
長くても短くてもつまらないものはつまらないんだぜ
なぁ>>6
どゆことっ!?!?
>7は>6へのあてつけなだけだと思うぞ
ははは〜っ(笑)
そりゃ愉快犯だw
なぁんつってなぁ〜♪
ぐぬぬ…
つまらん
本当にそう思うのか?
俺は11と6どちらもイマイチだと評価する。
>>3よめ
もっと違う名前にした方がいいよ。
もう一人いるってことを示唆してるつもりなんだろうな
子供…小学1年生の女児。誘拐され、ニュースになっている。当然、家の中で寂しく不自由な思いをしている。
和子…今年五歳。ゴールデン・レトリバー。元気が有り余っている年頃。居間の中を走り回る。
男…下着ドロ。あまり関係のない人。
和代…ニュースに対し、『この事件は決して他人事ではない。』とある。まさに犯人。
夫…この話のオチを持ってきた人。


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