ある晩、道を歩いていたエヌ氏は不思議な男に出会った。
ぱっと見ただけでは気がつかないが、街灯の下に立っている男には影がないのだった。
「とうとう見つけたぞ。俺の影を返せ」
「おっしゃる意味がわかりません。
人違いではありませんか」
エヌ氏は男を無視して通り過ぎようとしたが、すれ違う瞬間に足が動かなくなった。
振り返ってみると、男がエヌ氏の影を手で押さえこんでいた。
「お前は俺の影だろう。さあ主人のもとに戻って来い」
しばらく見つめているとエヌ氏の足から伸びていた影はぷちんと千切れた。
影は男の足にくっつくと、彼の動きに合わせて形を変えるようになった。
男が走り去ってようやくエヌ氏は口を開くことが出来た。
「これは……いったいどういうことだろう」
エヌ氏は自分の足元を見たが、そこには当然あるべきはずの影がなかった。
「警察に行くべきだろうか。いや、相手にしてもらえるわけがないか」
その日はおとなしく家に帰ったエヌ氏だったが、翌日になっても影は消えたままだった。
「おはようございます。あら、元気がありませんね。どうかなさったんですか」
エヌ氏は会社に着くなりそう声をかけられた。
影がなくとも健康に影響はないはずだ……自分ではそう思っていたのだが、他人から見ると違うらしい。
数人の同僚から同じことを言われ、上司からも具合が悪いのかと尋ねられた。
エヌ氏は曖昧に笑って誤魔化すしかなかった。
「影なんてなくてもいいと思っていたが、落ち着かない気分だな」
一人きりになれる休憩時間。
エヌ氏は煙草を吸いながら考えにふけった。
あの男は何者だったのか。
あいつが本当の持ち主だというのなら、どうして男の影は自分に付いていたのか。
そうだ、自分に付いていた本来の影はどこに行ってしまったのだろう……。
考えてもわけがわからず、頭がおかしくなりそうだった。
気分が悪くなってきたエヌ氏は会社を早退して病院に行くことにした。
職場の全員から様子がおかしいと言われていたため、上司からはすんなり許可が降りた。
病院でいくつかの検査を受けた後、エヌ氏は思い切って医者に話してみることにした。
「先生、影を失くすなんて事はありえますか。
更にはどこかで踏みつけた影を自分の影にしてしまうなんて」
医者は眉をひそめた。
当然だろうなとエヌ氏は思った。
影を失くしたなんていう話を自分が聞いたら、その相手を馬鹿にするに違いない。
「そんな症例は聞いたことがありません。ですが……」
医者は検査の結果のひとつをエヌ氏に見せながら言った。
「あなたのレントゲン写真です。ほら、ここに影があるでしょう」
「そうか。僕の影はそんな所にいたのか」
その後、エヌ氏は入院したものの無事に職場に復帰することができた。
「今回の検査で気がつかなければ、手遅れになって死んでいただろうと医者は言っていたよ。
まさに奇跡さ」
エヌ氏は知人達に笑いながらそう語った。
誰も気がつくものはいなかったがそんな彼らを遠くから見つめ、悔しそうに呟く者がいた。
「他人の影を奪い続けて四百年。
不安を煽って自殺をさせてきた俺だが、まさか人助けをしてしまうとは」
すっかり自信を失くした死神は、それきり人前に姿を見せることをしなくなった。
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星新一にしてはオチが弱すぎる
米1は、「欧米か!」位のノリで言っただけだと思うよ。
死者の魂をあの世に連れていくのが仕事なんじゃないかな
ブリーチだってあんだけ死神だらけなのに生きた人殺しはしないし
久しぶりに読みたくなりますな
ググれば一発で出る
というつまらん煽りに乗せられて何か書くヤツの文章は元ネタよりもつまらない。
何も書かない奴の文章はさらにつまらない。
なにひとりで熱くなってんの?(笑)
かっちょえええええwwwwwwwww
まあくずなりに そういう場ということに気づこう
お前のもつまんねえがw
酔ってるのか?実力を示す場でもない
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