体験談：３人の泥棒と出くわした話 [衝撃]

数日後の夜、

「ンゴオォォー！！！！」

というようなすさまじい声が果樹園から。
あの声は猪か、いや熊かも知れんなどと言いながら爺・父と野次馬の兄・私が４人でかけつけたそこには、トリモチまみれで厩肥の山に頭を突っ込んだＡ（近所の農家の嫁さんで３児の母）が…

呼んだ警察がやたら張り切ってサイレン鳴らしながらパトカー３台で到着。
野次馬も集まる中、トリモチと厩肥まみれの頭であえなく御用。
結局トリモチはうまく取れず丸坊主でウンコ臭のＡは近所のほかの農家からも作物を盗んでいたことが分かり、実家へ返却とともに迷惑料をＡ旦那家から取られた。
Ａは町から田舎に嫁に来たんだけど、盗んだ果物や作物を町の友人達に配って「気風のいいｱﾃｸｼ」を気取っていたらしい。
その後、Ａが泥して返却されたという噂は町まで広がり、Ａ実家は夜逃げしたそうな。

泥から悪化発展したＢ

時は流れ私は嫁に行き、男児を出産。
旦那と舅・姑は初孫フィーバーで様々なものを買い込んだ。
ベビーカーも値の張るものを購入したので、自転車チェーンで庭の奥の物置スペースにがっちり固定して保管していた。
家には階段があり子供落下防止のネットをつけていたんだけど、それを換えて洗濯し干そうと２階ベランダに出ると、なにやら「バチン！」という音が。
庭を見下ろすと、自転車チェーンを切って（チェーン切ハサミ持参）ベビカを盗んでいく近所のＢさん（ベビカ乗り時の子が一人）の姿が。
すぐさま姑に確認、警察に通報をお願いして私は干す予定だったネットをフワーリと落としてあげた。
頭上から降ってきた濡れたネットに見事に絡まり、倒れてモゾモゾ動くＢ。
「刃物らしきものを持った女が庭に居る、物を盗もうとしてる」と通報を受けた警察到着、御用。
Ｂは余罪も見つからず、Ｂ旦那が引き取りに行きお泊りはなし。
Ｂ姑・Ｂ旦那・Ｂ両親・Ｂ本人で我が家に謝罪に訪れ、その後離婚され実家へ返却された。

２ヶ月ほどして、夜に旦那にたたき起こされた。旦那は私と子を連れ避難、舅は姑の手を引き避難＆通報。
なんと我が家の物置が燃えていた。
駆けつけた消防のおかげで物置全焼で済んだのだが、この放火犯がなんとＢ。
離婚されたのを逆恨みしての犯行で、キティになったらしく檻から出ることなく、そのまま遠方の鉄格子つきの病院へ。
Ｂ両親はそれに伴い遠方へ転居。
再び我が家に謝罪に来たときの、疲労困憊な様子が可哀相でもあった。

ひったくり泥Ｃ

さらに時は流れ、息子が結婚することとなった。
嫁子ちゃんと嫁子ちゃん両親、息子と息子両親（＝私夫婦）で結婚式の段取り合わせに式場へ。
いったん休憩となりホールに出たところで「ドロボー！」の声が。
奥の通路を見ると、突き飛ばされ転びながらも叫ぶ他家のお嫁さん、追いかけようとする高齢の男性、バッグを３つ掴んで猛ダッシュで逃げる女Ｃ、「ママァァァ待ってぇぇぇ」と泣いて叫んで追いかけるＣ息子（十歳くらい）。
すぐさまダッシュで追いかける私と息子、
履いていたヒールを脱ぎ捨てすごい速さで猛追する嫁子ちゃん。
職場結婚だったのでそれまで知らなかったのだが、嫁子ちゃんは元陸上部。
結局Ｃは嫁子ちゃんに捕まり御用。

嫁子ちゃん、学生時代に手癖の悪い同級生に物を盗まれとても悔しい思いをしたとの事。
今では孫のベビカやおもちゃ、服の一見して分からないところにせっせと名前を書いてます。