体験談：学年一番の成績で学年唯一の国立大学進学者だった [感動]

担当するクラスで挨拶の時だが
生徒は俺の顔を見て笑う。
早く帰れ「オッサン」！！！罵声の嵐
やっぱりな、心の中でこの高校は性根が腐ってるわと思ってた瞬間

後ろのドアからコーラの缶がものすごい速さで生徒の横をすり抜けた

そして、ドアから入ってくる人影の姿に俺は愕然とした

そう、卒業式の日に大ブーイングをしたリーダー格の男の姿を目の当たりにした

何笑ってんだ？お前らなあ・・・
この男はなワシ等が高校時代の時に一番頑張ってな
この高校の名誉になった奴なんじゃ
笑った奴は殴るぞ！！と怒鳴り散らした

俺は怒鳴り散らした声よりもリーダー格の男の性格の変化にびっくりした

この男は、俺が一番気に食わなかった
よく、人に対して苛立ちをぶつけて暴力を振るう最低の男だった

でも、今は違う。
どうして？

一時間目開始ののチャイムが鳴り、俺らは教室を出て行った。
まだ、授業を始める日ではなかったので、足早に退散した。
そして、その男と学年室で二人きりになった

あの時はすまんかった！
いきなり頭を下げて、謝罪を始めた。
正直な話、お前に嫉妬してみんなでブーイングしようって誘ったのワシなんじゃ
卒業式の後にワシは親父に殴られて反省したんだよ
お前は卑怯者だって言われてな
それから、ワシは四流大学で教職を取って教師になることを決意して教育実習に来たんじゃ
そしたら、お前さんがいたので様子を見てたら生徒に笑われてるので
コーラを投げつけたと・・・
まあ、そんな感じじゃ

俺は、放心状態だった・・・生涯一番屈辱を与えられた人物から謝罪されたのだから
でも、うれしかったよ

そして、月日は流れた今でも、この男とメールのやり取りをしている
卒業式・・俺はどん底の人間だと思った
でも、今は立派な社会人として生きている