いきなりですが職人見習いです。
工房は小さいし人数も少なくてマイナーなんだけど
伝統芸能の分野で使われたり、飯食ってくのは充分可能。
かなりぼかしてますが何せすぐ特定されるんでご勘弁を。
ある日、先生と弟子で朝飯食ってたらやたら大きな声が響いた。
「ごめんくださーい!親方ー!」
「…親方?うち?うちの客か?」
首を傾げながら、下っぱの俺が玄関に向かった。
その間も大声で呼び出される。
ドア開けてみたら大柄の外国人。
工房は小さいし人数も少なくてマイナーなんだけど
伝統芸能の分野で使われたり、飯食ってくのは充分可能。
かなりぼかしてますが何せすぐ特定されるんでご勘弁を。
ある日、先生と弟子で朝飯食ってたらやたら大きな声が響いた。
「ごめんくださーい!親方ー!」
「…親方?うち?うちの客か?」
首を傾げながら、下っぱの俺が玄関に向かった。
その間も大声で呼び出される。
ドア開けてみたら大柄の外国人。
おっさん。
サンタかと思った。
えええ俺お喋りできないよー!?ナニー?この人どしたのー!?
パニックを抑えてなんとか用件を聞くと、なんと殴り込みいやいや弟子入りしたいと。
「あっ、早朝に申し訳ありません。初めまして。私スミスと申します。」
もう日本語ベラベラ。
明らかに年下な俺に丁寧なお辞儀。
恐縮です。
俺じゃ判断できないからあがってもらって先生に紹介。
まだ他の弟子も飯食ってる途中で、慌てて片付け始める。
そんな中、おもむろに鞄から何か取り出すスミスさん。
なんと一から十まで一人で作り上げた作品だった。
それもなかなか見事な。
ちとへこむ俺。
工程も技術も何より素材どうしたよ?一人で集めたの?ツテは?資金は?
スミスさんの情熱を見せ付けられた先生はもう二つ返事でオッケーウェルカム。
横でライバル心がメラッと燃え盛って仕方ない俺。
扱き倒してやる!
外国人の弟子なんて初めてなもんで、ビザがどうとか誰もわからない。
手続きは先生と本人に任せ、俺たち弟子っ子はスミスさんを寮に迎え入れる準備を急ぐ。
弟子ABCと談笑しつつ空き部屋の掃除。
「あの人何者だ」
「なんだあの作品、独学?超人か」
「道場破りならぬ工房破りだろ」
言いたい放題しながらなんとか部屋も整い、数日後にスミスさん初めてのお勤め。
前職も工場で技術者だったというスミスさん。
まず器用。
太くて短い指が滑らかにしなるしなる。
思わず自分の手を見る俺。
とにかく真剣。
先生や先輩の言葉を繰り返し声に出しつつ確認しながら作業。
朝も一番に起きて飯の準備手伝うし、夜は先生に張りついてものすごく勉強熱心。
比べられて叱られる俺。更に燃え上がるライバル心。
しかしそこはさすが、軽くいなすスミスさん。
「僕なんてまだまだ。優しく教えてくれてありがとう」
軽くいなされる俺。
枕がつべたい。
負けないもん。
基本的には上手いんだけど、独学故か妙な癖もあったりして今のとこは一番下っぱなスミスさんです。
将来は母国で工房を開きたいらしくてもんのすごい勢いで吸収してる。
いい刺激になる上に何より人がいいので先生とスミスさん、見本が二人もいてほくほく。
和みと癒しの権化みたいな人なんで、時間取れたらまた邪魔します!
サンタかと思った。
えええ俺お喋りできないよー!?ナニー?この人どしたのー!?
パニックを抑えてなんとか用件を聞くと、なんと殴り込みいやいや弟子入りしたいと。
「あっ、早朝に申し訳ありません。初めまして。私スミスと申します。」
もう日本語ベラベラ。
明らかに年下な俺に丁寧なお辞儀。
恐縮です。
俺じゃ判断できないからあがってもらって先生に紹介。
まだ他の弟子も飯食ってる途中で、慌てて片付け始める。
そんな中、おもむろに鞄から何か取り出すスミスさん。
なんと一から十まで一人で作り上げた作品だった。
それもなかなか見事な。
ちとへこむ俺。
工程も技術も何より素材どうしたよ?一人で集めたの?ツテは?資金は?
スミスさんの情熱を見せ付けられた先生はもう二つ返事でオッケーウェルカム。
横でライバル心がメラッと燃え盛って仕方ない俺。
扱き倒してやる!
外国人の弟子なんて初めてなもんで、ビザがどうとか誰もわからない。
手続きは先生と本人に任せ、俺たち弟子っ子はスミスさんを寮に迎え入れる準備を急ぐ。
弟子ABCと談笑しつつ空き部屋の掃除。
「あの人何者だ」
「なんだあの作品、独学?超人か」
「道場破りならぬ工房破りだろ」
言いたい放題しながらなんとか部屋も整い、数日後にスミスさん初めてのお勤め。
前職も工場で技術者だったというスミスさん。
まず器用。
太くて短い指が滑らかにしなるしなる。
思わず自分の手を見る俺。
とにかく真剣。
先生や先輩の言葉を繰り返し声に出しつつ確認しながら作業。
朝も一番に起きて飯の準備手伝うし、夜は先生に張りついてものすごく勉強熱心。
比べられて叱られる俺。更に燃え上がるライバル心。
しかしそこはさすが、軽くいなすスミスさん。
「僕なんてまだまだ。優しく教えてくれてありがとう」
軽くいなされる俺。
枕がつべたい。
負けないもん。
基本的には上手いんだけど、独学故か妙な癖もあったりして今のとこは一番下っぱなスミスさんです。
将来は母国で工房を開きたいらしくてもんのすごい勢いで吸収してる。
いい刺激になる上に何より人がいいので先生とスミスさん、見本が二人もいてほくほく。
和みと癒しの権化みたいな人なんで、時間取れたらまた邪魔します!
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