俺の嫁はハイスペック。
ルックスも良く、背は俺よりも高い。
会社では管理職にあり、毎朝スーツで出掛ける姿を見て惚れ惚れしてしまう。
方屋、俺はちっぽけな自営業で、年収でいったら嫁の半分ちょいしか稼げていない。
お互いに初婚で俺は50才、嫁は29才と周囲から散々冷やかされつつ結婚した。
「ホントに俺でいいのか?」
「俺ちゃんがいいの。そうじゃなきゃ嫌なの」
交際中に何度も繰り返した会話だ。
だってそうだろ?才色兼備に料理上手だぜ。
引く手数多に決まってるだろ。
それが、なんだってこんな冴えないおっさんにくっついて来るんだよ。
俺は若い頃に婚約者を亡くしており、この年になると結婚は考えもしなくなっていた。
それを結婚に踏み切らせた嫁は俺の母親とも仲が良く、二人で出掛ける事も多い。
母は山菜採りやキノコ狩りが大好きなのだが、車の運転が出来ないので友人や知人に連れてもらっていた。
相手の都合次第なので、行きたい時に行けないと寂しそうに言う。
「私が乗せて行きますから、連れてって下さい!」
嫁は俺と違って億劫がらずに、有給休暇を取ってまで山へ連れて行く。
そして、二人ともハケゴを一杯にして帰って来る。
帰りの道中に次は何処へ何を採りに行くのか決まっているようだ。
母の健脚ぶりに舌を巻き、そんな事を嬉々として話す嫁。
ある日、嫁の幼馴染の女性が遠方から遊びに来てくれた。
知人の結婚式の帰りだそうで、子供は実母に預けてあると聞いた。
俺達の結婚式の時には出産を控えていたので出席出来ず、祝電を頂いている。
夕食に鍋をつつきながら酒を呑んだ。母は就寝の為に早々に退散し、俺は客間に布団を敷きに茶の間を離れた。
戻って来ると、廊下まで話し声が漏れてきた。
「家のトメ大トメとは雲泥の差だわ。いい人達だね」
「でしょ?暖かいでしょ?」
「そうね。本音を聞いてもいい?」
「なんの?」
「嫁子さ、学生の頃から言い寄ってくる男なんて掃いて捨てるほどいたでしょ」
「う…ん。まあね」
「何が結婚の決め手になったの?納得出来ないとは言わないけど、分かんなくてさ」
俺は足を止めてしまった。
それを誰よりも知りたがっているのは間違いなく俺だろう。
自分では盗み聞きの趣味は無いと思っていたが、そうでもなかったようだ。
外で見る嫁はキリッ!としていてソツが無く、近所付き合いも上手くやっているが、二人きりになるとまるで子犬のように甘えてくる。
そのギャップがまた、なんとも言えない魅力なのだが、嫁がどう答えるのか知りたかった。
「あのね…………ボルに似てるの」
誰だ、そいつは?俺はそいつの代わりなのか?
「あはははは〜ちょっとぉ、それは失礼でしょ〜どこが似てるのよ〜あははは〜」
「欠伸する時とか、寝起きの顔とか…………聞いてたの!」
見つかってしまった。
心中穏やかではないが、極力平静を装って座布団に座った。
嫁は真っ赤になって俯いていて、嫁友はクスクス笑っている。
「俺、誰かに似てるのか?」
「違うの!そうじゃないの!その、あの…」
しどろもどろな嫁は初めて見たが、俺はもやもやしていた。
「二人とも落ち着いて下さ〜い」
「落ち着いている(つもりだ)が?」
「ボルってね、嫁子がちっちゃい頃から飼っていた犬の名前なんですよ」
「犬?」
「あ、あのね、ボルゾイっていう種類で、高校の時に死んじゃったんだけど、いつも一緒だったの」
「可愛がってたよね〜」
ボルゾイ、ボルゾイ…スマホで画像検索。
こいつだな…ふむ。中々凛々しい犬じゃないか。
悪い気はしないが、相似点はどこにあるのだ?
「似てるか?」
「うん!ボルが人間だったら、俺ちゃんなの!」
嫁にとっては最大級の賛辞らしいが、嫁友大爆笑!
喜んでいいのかどうかはともかく、長年の謎が解けたのは確かだ。
嫁曰く、普段の何気ない仕草や表情がそっくりだと。
嫁自身恥ずかしいし、俺が気を悪くすると思って言えなかったそうだ。
三つ子の魂百までというが、こういう事も含まれるのだろうか。
可愛い嫁に可愛がられるのも中々良いものだ。
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もげてしまえ!!
ってかんじ
読みにくいお!!
結婚ラッシュに焦ってちんちくりんのおっさんで手を打ったんだろw
恋をしたことがないだろう
理屈じゃないんだな
恋とかw21歳差があったらもう親の世代だろw親世代に恋できるとか異常者w
どれだけ言い訳しても、21歳年上の相手に恋してくっつける奴は明らかにどっかおかしいぞ。
男女逆にして考えてみたらその異常さがすぐ理解できる話なのにな。
!?


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