私子:私、当時20歳、派手
彼男:当時の彼氏、26歳、旧帝卒のフリーター、作家志望
当時、何故か今思うと心が病んでて愛とか恋とかを綺麗ごとのように感じて嫌悪感を抱いてた。
セックスなんて誰とヤっても同じだし、好きだの付き合うだの馬鹿みたい、みたいな。
たぶん、高校生の頃10歳年上のナンパしてきた男にホイホイついてってそのままヤられたのが初体験で、
なんやかんやでその後もその男のおもちゃにされて色々仕込まれてるうちに感覚が狂ってたんだと思う。
彼氏が居たこともあったけど好きって感情がよくわからなかったし、気持ちいいのが好きだからセックスするだけって感じだった。
で、そんな私が19歳の時にバイト先に後輩として入ってきたのが彼男。
第一印象は「ナヨナヨしてっからアイツぜってーホモだわww」と勝手に思っていて、なんとなく1ヶ月くらい口を全くきかなかった。
けど、ひょんとしたことがきっかけでしゃべってみたら、高学歴なだけあって頭の回転が早く、作家志望なせいか独特の世界観を持っていて、すごい話してて面白い。
そしてそれから彼男は私の心の友になった。
しかし心の友だと思っていたのは私だけだったらしい。
「私子の心が見たい」
「私子とセックスしてみたい」
と言うようになった。
阿呆で鈍い私は「キモいwww」と適当にあしらっていたのだが、エスカレートして
「私子は俺にとって太陽みたいな存在だわ」
と言うようになり、流石の私も「アレ?」と思い始める。
流石にアレだなと思い
「彼男は大切な友達だから、失いたくないからセックスできないよ」
と微妙に的外れな答えを返すようにする。
この時の私は「彼男はそんなに私とセックスがしたいのかー(^^;」と思っていた。
しかし彼男は「それでも私子は俺の憧れだ」といい続ける。
そして見かねた共通の友人が私に
「彼男は私子のこと好きなんだよ!アイツは言い方がキモいけど、私子が純粋に好きなんだよ!!」
と言い、ようやく
「え!?そうなん!!??」
と気づく。
恋愛事が大嫌いだった私は彼男の愛や恋について綺麗ごとを言わない所が好きだったんだが、それを聞いて無償にモヤモヤし始める。
結局彼男も世の馬鹿どもと一緒か。
でもアイツのことは尊敬してる。
うーん・・・。みたいな感じで。
そして私は結論を出した。
「おい、彼男。セックスしてやるよ。」
これが2人の付き合いの始まり。
彼男は今までの男とは違い、一緒に居るのがとても心地良かった。
今までの男は「愛だとか綺麗ごと言ってるだけで、どうせ体目的だろー。」って感じだったが、
明らかに
「体目的です。」
といいながら近寄ってきた彼男が一番私の心を満たしてくれた。
私のことを誰よりも理解してくれていて、その上で私を好きだと言ってくれて嬉しかった。
客観的に見てキモい男だったけど、初めて異性に対して「愛おしい」と思うことが出来た。
いまだに私の周囲の人間は私に
「彼男が私子の初恋だよね」
と言うが、本当にそうだったのだと思う。
しかし、彼男が26歳になる頃、お互いの関係が崩れ始める。
まず、彼男の母親が倒れた。
完全にマザコンだった彼男には、それは莫大なダメージを与えた。
「親を捨てて上京して、26歳にもなって俺は何をやっているんだろう。」
きっと彼男はそう考えて思い詰めていたのだと思う。
全く作家として芽が出ない自分にとてつもなく焦っていたのだと思う。
このころから彼男は私からの電話やメールを無視するようになった。
しかし私は、徐々に女として幸せになりたくなっていた。
もっと愛されたい、大切にしてほしい、寂しいetc
まぁ「連絡は返してよ!」とかそういう一般的なカップルでは普通の要求しかしていないと思うのだが、今思えば当事の彼男にはそれがとてつもない負担だったのだと思う。
彼男は私に
「俺は私子と恋愛ごっこしに上京したんじゃない。お前の優先順位を上にすることは出来ない。」
とはっきり言った。
また、私の生理が来なくなった。
わたしは彼男にそれを伝えようと必死に連絡を取ろうとしたのだが、相変わらず無視。
やっと連絡が取れ、事情を知った彼男は一応
「ごめん」
と謝ったのだが、彼の言ったことは
「堕ろす金ならなんとか用意するよ」
だった。
ちなみに生理が来なかったのは単なるストレスで、妊娠はしてなかったんですけどね。
でも、なんか彼とはきっともう終わりなんだな、と思う決定打にはなった。
別れようにも相変わらず無視を続ける彼男。
なので私は、酒を数杯ひっかけて、そのまま彼男宅に突撃することにした。
家の前でストーカーばりに彼を待ち伏せする私を発見した彼男は勿論
「お前何で人んちに居るんだよ!!」
とブチ切れ。
しかし、部屋に戻ろうとする彼男の家のドアに足を挟み、私は強制入室した。
私「おめー人のこと無視してんじゃねぇよ!!!ふざけんなよ!!!人の気持ち考えろよ!!」
彼「お前こそ人の気持ち考えろよ!!!!出てけよ!!ここは俺のうちだぞ!!!」
白熱する口げんか。
私「腹立つ!!!まじで腹立つ!!!!一発殴らせろよコノヤロー!!!」
彼「殴れよ糞が!!!!」
私は彼男に思いっきり平手打ちをかました。
彼「てめー本当に殴りやがったな!!!!」
親父にも殴られたことないのにってか。
などと思っていたら、彼男は私に殴りかかってきていた。
しかも女、しかも年下に向かって思いっきり顔面を殴ってきた。
が、ヒョロヒョロの彼男のパンチは空手黒帯の父に殴られて育った私には痛くも痒くもなく、取っ組み合いは延長戦になった。
彼「この糞野郎・・・警察呼ぶからな・・・」
私「呼ぶなら呼べよ!!!」
すると本当に電話をかけ始める彼男。
おいおいおい警察は便利屋じゃねぇぞ・・・と思っていると、数分でポリスマン到着。
本当にこんなことで警察呼ぶ人って居るんですね。
警「えー何?2人は同棲してるの?(めんどくさそう)」
彼「してません。コイツが勝手に来て暴れてるんです。」
私「彼男が殴ったんです。」
警「まぁ・・・ご近所迷惑だからね・・・後日また日を改めて話し合ったら?」
彼「話すことはありません。」
私「私は今きちんと話を彼男くんが聞いてくれたら大人しく帰ります。」
警「・・・はぁ。とにかく、住所と名前、それぞれ控えておくから言いなさい。」
一応仕事をする警察官。
警「あと、まぁ彼女もこう言ってるんだし・・・君も話くらい聞いてあげたら?」
私「(警官グッジョブ!!!)」
そして無駄足を踏まされた警官は帰っていき2人っきりに。
彼「しょうがないから話たきゃ勝手に話せ。俺は向こう向いて飯でも食う。」
と彼男はそっぽ向いてご飯を食べ始めた。
私「色々上手く伝えられなくてごめん。でも私はもう彼男とはやってけないんだと思う。」
私は構わず話し始めた。
私「彼男のことは好きだけど、このままじゃお互いの首を絞めあうことになる。もう終わりにしよう。」
要約するとこんな感じのことを言い、私は彼男宅に置いていた荷物をまとめた。
私「今までありがとう。あなたのお陰で初めて恋をすることが出来ました。」
ふと彼男の方をみると、めちゃくちゃご飯粒をこぼしている。
何だよwwと思うと、よく見たら彼男は泣いているらしかった。
彼「俺だって感謝してる。ありがとう。」
私「・・・またいつか会えるかな。」
彼「・・・・・・会えるよ、きっと。」
彼男がようやくベシャベシャの顔でこっちを向いた。
私も号泣してたけど。
私「・・・ハグ」
彼「うん」
彼男に抱きしめられるのは久々だった。
私「じゃぁね、ばいばい。」
こうして私は終電がとっくになくなっていたので、極寒の中泣きながら歩いて帰りました。
先日彼男とその事件以来久々に連絡が取れて、お互い今は別の付き合ってる人が居ることが判明。
別れた後は散々引きずったけど、このあいだは彼男の今カノの話を聞いても微笑ましく思えたので、完全にふっきれたのだなぁ。
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普通にヤったあとに件の9cmポークビッツとヤればそんなことは言えなくなる!
どんだけ貧弱な読書体験してんだよ
「創作ですっ!」って断言みたいなもん。
すっげー、シラける。
女ばっか小町みたいになってんじゃん


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