自分は幼い頃から風邪ひいた時限定で、不思議の国のアリス症候群になる事があった(今は治ったが)
具体的には白い壁紙がチェック模様に見えたり、寝ているはずのベッドが遠ざかっていくように感じたり、時間が異様に遅くなったりとか
それで大学生の時にひどい風邪をひいて三日間家から外に出られないほどになった
その時もアリス症候群が出て天井が膨張したり、テレビに映った人の顔と背景を区別できなくなったりした
で、さすがに三日も寝込んでいると当時付き合っていた彼女が心配したらしく家を訪ねてきた
ほうほうのていで玄関に出てきた自分に驚いた彼女は、そのまま自分を診療所に連れていった
そこで処方されたのがタミフル、その時は今みたいに副作用が知られていなかったので何も思わずに受け取って帰った
家に帰った自分はタミフルを飲んで大人しく横になっていました
アリス症候群がさっきよりひどくなった気もしたけど気のせいだろうと流していた
アリス症候群がさっきよりひどくなった気もしたけど気のせいだろうと流していた
ここから記憶にないので彼女談
自分は突然立ち上がると風呂に入ったらしい
最初はシャワーを浴びてるんだろうと思っていた彼女も30分以上出てこない自分に異常を感じて風呂場を覗く事に(普段は10分程度なので)
そこには風呂桶の隅に座りこんで首筋や頬を掻きむしる自分の姿が
慌てて彼女が止めると、とりとめのない言葉を叫びながら暴れたらしい
で、しばらくすると寝息をたてはじめたので彼女は戦々恐々としながら自分を引きずってベッドに寝かせたらしい
翌日、このことを彼女に言われて
「貴方が悪いわけじゃないけど怖くなった」
と言われ振られた
その後、ショックで半月くらい脱け殻みたいに過ごしていたんだけど、
「そんな姿見ていられない」
と言ってヨリを戻してくれて、なんだかんだで先月婚約までしてくれた嫁さんに頭が上がらない
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