うちのテンプレトメ、ウトや旦那や義兄が何を言ってもネチネチイヤミをやめない。
旦那は2人兄弟の弟、でも兄嫁さんは私より6歳若い20代半ばの人。
ぽやんとした温かい雰囲気で、でも色々と知識が深く、会話も面白い素敵な人です。
しかしトメは、義兄をメロメロにした兄嫁さんが気に入らない。
(ついでに私のことも気に入らない)
嫁だけの前に限らずどこでも無茶苦茶言うから周りからも白い目で見られてるんだけど、
「皆嫁どもに騙されてる。息子ちゃんたち、早く目を覚ましなさい!」
とばかりに一切改善しようとしない。
もうウンザリ…とは思いつつ付き合いを続けていたのですが、先日、義兄夫婦とうち夫婦が義実家で集まる機会がありました。
この日は虫の居所が悪かったのか、いつにも増して嫌味ったらしいトメ。
卵がおいしくない、桜が咲いてない(北国です)、庭の雪が溶けかけで汚い(知らんがな)、全部嫁たちのせい。
挙句の果てに、兄嫁さんがお土産にと持ってきてくれた緑茶を缶ごとひっくり返し、そんな所に置くのが悪い、紛らわしいデザインのものを買ってくるのが悪い、匂いが好みじゃない、落ちたら散らかるようなものを持ってくるなんて非常識と騒ぐ騒ぐ。
この時点で私達夫婦も義兄さんも怒りでプルプル。
そして、私がやりますよーと一生懸命片づける兄嫁さんに向かって溜め息吐きながら、
「はあ、本当にセンスがない。小娘のくせにどういう育ちをしたのかしらね…」
とやらかした…こんなセリフ初めて聞いたよ。
一同凍りついた。
そこに兄嫁さんがポツンと一言。
「どういう育ち…?」
皆がハッとして兄嫁さんを見た(トメもしまったって顔してた)。
しかし兄嫁さん、怒ってるというより、なんか凄くキョトンとしてるというか…
漫画みたいに小首を傾げて目パチパチしてる。
「お義母さん、私の育ちが気になられてたんですか…?」
「え、いや、そりゃあねえ」
「育ちが気になられるんですね(゚∀゚*)!?」
「!?」
そこで兄嫁さん、何を思ったか鞄からばっとメモ帳とペン取り出して、
「私がどういう育ちをしたと思われているのか、是非具体的に教えていただけませんか!!」
とトメに迫った。
超wktk顔で。
トメびっくり。
「え?え?どういう…?具体的?」
とか言ってる。
私達もびっくり。
「はい、あの、参考までに!
是非ともこういう機会に知っておきたいんです、自分を客観的に見る材料になりますし!
同じひとつの事象に対して、異なる価値観を持つ人間はどのように異なる印象を持つのか、
これはブンカジンルイガク的には大前提として絶対に外せない視点でして、
これまで自分が常識だと思っていたことが覆る可能性があるということなんですよ、
新しい発見がここにあるかもしれない!!未知の世界!!ああ!!!」(うろ覚えです)
こんな感じのことを話しながらなんかだんだん興奮してきたみたいで、すっごい笑顔で目をキラキラさせてトメに詰め寄ってくのね。
トメ含め周囲完全に(゚д゚)ポカーン
そのうち周りの空気にはっと気付いた兄嫁さん、
「あっ、すっ、すみません、あの、ちょっとテンショn…気持ちが興奮してしまいまして…」
なんて言い訳しながら、
「箇条書きで構いませんので是非…!」
となおもトメに迫る。
気迫に飲まれたトメは
「そ、そのうちね!」
とか言いながら逃げていきました。
後で正気に戻った兄嫁さんは
「絶対気持ち悪い人と思われた…データ欲しかったんです…」
って落ち込んでたけど、こういう返しがあるのかーって感心したよ。
ブンカジンルイガクはよく分からないけど、兄嫁さんは某有名国立大の院卒で、今もバンバン論文とか書いてる学者気質バリバリの人らしい。
公務員だけど。
天然って凄い。
兄嫁さんを見習って、これからはもっと物事を楽しむスキルを磨こうと思った出来事でした。
もしかしたらトメの嫌味からも新たな発見があるのかもしれん。
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