馴れ初めから
俺はとりえの身長すらドン臭すぎて木偶の坊に見られるひどい喪男なんだが、大学生のころメイド喫茶とおされなカフェのバイトの面接を受けて
なぜかおされカフェのほうに受かってしまった
一応愛想笑いくらいはできて声が低いからお客さんには文句をいわれることはなかったが同僚達には笑われてた
特にリア充女子達は俺の文句で盛り上がることが多かったらしく何度か俺も直接聞いた、その悪口の輪の中に入ってた一人が今の嫁
悪口の内容はロリコンっぽいとかだったんだが、俺はオタクだったしオタク=ロリコンみたいなイメージがあった時代だからまぁそんなもんだろと思って気にも留めなかった
んである日秋葉原みたいなオタ街(街っていうほどではないけどそういうお店が密集してるところ)で嫁を発見する
女に笑われるのは茶飯事だったしそういう趣味なんだ、人は見かけによらんなぁと思う程度で情けを掛けて見えなかったふりしてやろうとしたんだが嫁も俺を見つけてしまった
しまったって感じの顔で、オタショップの袋手に持ちながらこっちに詰め寄ってきて
「お願い内緒にして」
と懇願してくるから
「あぁうんわかった他のバイトさんたちに見つからないように気をつけてね」
といってさっさと帰った、なんかいらないこといって余計に悪口いわれるの怖かったし
俺は喪男だけど友達はリア充の気があるやつが多くて
なんかの遊びの罰ゲームに金髪にするとかそういうゲームをたまにしてて、そのゲームに負けて当時バイトしてなかった俺がバイトを見つけるっていう罰ゲームを科されたってだけだよ
それで俺もウケ狙いでメイド喫茶とおされカフェに面接にいったら受かっちゃった
そのあと密告だとかおおっぴらに公表されるのを恐れてか嫁がこそこそと俺に話しかけるというのがバイト中度々あった
最初は疑心暗鬼になった嫁が釘を刺しに来る程度だったんだが、徐々にオタトークになり、嫁が腐女子ということとバイト先のイケメン二人で妄想してるということをポロっと漏らした
行き過ぎた発言だと思ったのか、嫁は青ざめてたけど俺は中学時代男同士を知らん時分に一度801小説を男と女の絡みだと勘違いして抜いたにがい思い出があったので
そのことを加えて気にしてないよとこたえた
嫁的にはそれがきっかけで俺を懐のひろくて話やすい人間だと思ったのか、表立って話しかけてくるようになった
そんな日が何日か続くと嫁と俺が付き合っているのでは無いかという噂が立ち、ある日それをたずねられると嫁が頷いたので付き合っているということになった
正直俺を陰で馬鹿にしておいて何だこいつと思ってたが、俺の悪口に嬉々として参加していた男が肩を落としていたので同時にスカっとした
その後デートになんども行ったが、漫画と友人の美化された恋愛しか知らない俺は
常にお洒落に気を使ってデートコースも毎回何パターンか考えて嫁の気分に合わせて提案するというのを何ヶ月も繰り返してたら、お互いが社会人になっても交際が続いてた
社会人になっても割り勘してくれるし一緒にいて気疲れしないしまぁ別に無理に別れなくてもいいかなぁと思ってだらだら付き合ってたら
嫁が一回目の浮気、何となく嫁の携帯を盗み見た時に発覚した
とりあえず言及してみたら泣いて謝ってきたから許したらその三ヵ月後くらいに嫁がまた浮気、今度は嫁が泣きながら自首したため発覚
振られても仕方ないといっていたが、正直付き合おうが付き合うまいが変わらないので別にいいよといって今度も許した
俺がひどい事なかれ主義だというせいもあるが、当時2chで女が浮気しても許したら大体向こうから振ってくると恋愛板で見たのでまぁもうしばらくして終わりかなとおもって許した
そうしてだらだら付き合ってたらなぜか一年たってて嫁が逆プロポーズしてきた
正直なんだこいつって少し思ったが俺も親に孫の顔をみせろだのそのいやなところから逃げるところがどうのこうのと怒られて参っていたのでプロポーズをOK
次の週に指輪を買いにいってその次の週に指輪を渡して数ヵ月後に式を挙げた
今結婚して二年になるが子供はいない
嫁は二回も裏切ったのだから俺がほしいというまで子供は望まないといってるが、正直俺は浮気する女と事なかれ主義のダメ男の子供なんて世に放っちゃいかんだろと思ってるので作る予定はない
俺としては毎晩暖かい飯と話し相手がいるのはありがたいが子供を作る気は微塵もなくて、でもそれじゃあ嫁に悪いだろうと俺個人の貯金と併せて家庭の資産半分こして離婚というのも提案したが
嫁が泣きながら俺しかいないというもんだから家庭を続けてる
仕事が終わってからの夜や休日に嫁とデートしたり結婚前の記念日ごとに祝うくらいのささやかなことしかしてやってないが、嫁は恋人同士みたいで幸せらしい
俺も飯以外にも、事の最中にに浮気相手のほうが気持ちよかったんだろみたいなer漫画みたいなシチュエーションでやらせてくれるので割と幸せなんだと思う
|
|