昨日の夜、俺と姉と姉の友達の3人で飲みに行った。
ベロベロとはいかないまでも酔っぱらっていたら、姉友が「あんたら仲良いよね〜」みたいな話を振ってきた。
姉友「羨ましいよ姉弟仲良くて」
姉「んふふ〜、良いでしょ〜」
俺「仲良いかな〜?普通じゃない?」
姉友「私の友達はみんな弟とか兄とかと仲悪いっていうもん。
私だって兄ちゃんとこういう風に飲みに行くなんて100%ないよw」
俺「そっか〜、そんなもんなんかな〜?」
姉「弟は姉ちゃんのこと大好きだもんな〜w」
隣に座る姉がそう言いつつ俺の頭をナデナデ。
俺「そんなわけないだろw」
と姉の手を頭から振り払った所で、ここは1つボケて笑いを取らねば!と妙な使命感を感じた俺はその姉の手を握って言った。
俺「大好きじゃなくて…愛してるよ…!」
もう姉の目を真っ直ぐに見つめて、超真面目な顔で、真剣な声のトーンで言い放った。
姉「……!!」
姉友「……!!」
姉も姉友も絶句。
あれ?ここ笑うとこじゃね?って酔っぱらった頭に?マーク浮かべてたら、顔を真っ赤にした姉がいきなり泣き出した。
俺「おい!?どうした!w」
姉「だって…だって!(泣)」
姉友「何で泣くの!w」
姉「生まれて初めてこんな真剣に『愛してるよ』なんて言われたのに、その相手が弟かよ!
しかも弟相手に本気でときめいちゃった自分が悔しい!(泣)」
とぼろぼろ泣く姉。
俺「悪かった!悪かった!w」
と泣く姉の頭を抱き締めてヨシヨシと慰めると、姉は俺の手を振り払い姉友の隣に移って苦笑する姉友に抱かれて泣いた。
今日の朝、家の廊下で顔を合わせた姉は「おはよう」も無く、目を合わせないように俺とすれ違い、すれ違い様に俺の横腹をつついて出勤していった。
あぁ、俺はなんで『愛してるよ』をチョイスしたんだ?
うぅ…もうすぐ姉が帰ってくる。
誰か俺を優しく殺してくれ。
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