同級生の男子生徒がプロの脚本家になっていた
そのきっかけが私への嫌がらせ小説だったと告白された
以下、下話になるので注意
中学時代、小説を書くのが趣味だった
それを知ったその男子生徒が、ルーズリーフに文章を書きなぐって
「俺も書いたから読んで指摘して欲しい」
と押し付けてきた
内容は、志村けんが朝風呂に入って一人でするというだけの話。ご丁寧に挿絵付き
後の彼曰く、「完全にからかい目的で怒り出すのを期待してた」らしい
ところが、当時の私は大真面目に添削と感想を返した
クライマックスシーンの直前にけんの回想シーンを唐突に差し込むのは無粋であるとか
懸想相手のぶーの魅力が全く伝わらないとか、
ラストのいってみよう!と言うかけ声は元々はいかりやの台詞なので、けんの射精時の台詞としてはふさわしくないとか
とにかく、大真面目にボロクソに指摘して真っ赤なるまで添削したルーズリーフを返した
すぐに高校進学でバラバラになったので、私はその後の男子生徒を知らなかったのだけど
彼はその添削を読んで、何やら火が付いてしまったらしく
本格的に文章を書く練習をはじめたそうだ
そしてそのまま大学に進み、とあるジャンルの脚本家として
定期的にスタッフロールに名前が載るようになったという
先日、同窓会で真っ赤なルーズリーフを見せながら感謝され、衝撃とともに複雑な気分になった
私の方はというと、現在は小説家として本を出すのではなく、出版社の社員として本を出しています
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