中学のとき、後ろから頭をスパーンと叩かれる事があった。
振り返るとクラスメイトのAが
「あっ、ゴメンゴメン。Bと間違えた。本当に御免なさい!」
とすごく申し訳そうな顔をしてあやまってきた。
実は先日も同じ事があったのだが、確かにBと自分は良く似た背格好だった事もあり、
「ホント困るわ〜勘違いもいい加減にしろよな〜」
とか言ってその場は許してやった。
翌日、本屋に寄った際、AとBが棚の向こうで何か話しているのを見つけた。
二人の関係性に興味があった自分がこっそり聞き耳を立てていると、
A「おまえと間違えたって事にして自分君ひっぱたいてやったぜ。ふひょひょ」
B「お前も悪いやつだな〜 俺をだしに使うなよ。俺は知らんからな〜」
みたいな会話が・・・
ったがその話を聞いて、
「世の中にはこんな悪い奴がいるなんて・・・ゆるせん!!!」
と、もの凄い衝撃を受け復讐を決意することに。
味をしめたAが再び間違いを装ってひっぱたいてくること予想し、その日から敢えてAの少し前を歩く事を意識して過ごしていた。
しかし、ずる賢いAはなかなか人前では動いて来ずやきもきする日が続いていた。
そんなある日、体育のため着替えてグラウンドに移動する時にちょっと人気の少ない廊下を通る機会があった。
廊下にはAと自分と女子2人しかおらず、自分はここでAが動いてくると直感し上手くポジショニングした。
案の定、Aが餌に食らいつき自分の頭をスパーンと殴ってきた。
「あっ、ゴメ・・・」
とAが言い出した瞬間、自分はこれまでの3回分をまとめて復讐すべく
渾身の力を込めてAをビンタした。
バランスを失い床に崩れたAは最初ポカンとしていたが、
「いってーな! Bと間違えたんだよ!!!」
と目に涙をためて逆切れしてきた。
それを見た自分は、
「あっ、ゴメンゴメン。つい反射でさぁ。」
「別にBだから殴っていいわけじゃないでしょ? お前もBに殴られたの?」
「そもそもお前のミスだろ。無関係の俺を殴ったんだからおあいこだろ?」
と考えていたせりふを吐いてその場を後にした。
思いのほか衝撃が強く、Aは口の中が切れて保健室に行き体育を休む事に。
自分はふつうに授業に出たが後で事情を聴いた担任から呼び出された。
担任は何故そんなに強く仕返ししたのか、やりすぎじゃないのか的な話をしてきた。
元々はAがいたずらでやったことが原因という事を話そうと思ったが、Aがわざとやった事を証明するのは難しいため、
「叩かれたから反射的に叩き返した」
「確かに強すぎたかもしれないが反射的なものなので仕方ない」
「自分が最初に仕掛けたわけではない。そもそも頭を叩く行為は許されるのか」
と正論っぽい事を話した。
若干お小言をもらったが、担任も原因がAにあることを理解したようで無罪放免となった。
その後、Aは自分が被害者的な事を言いふらしていたので、
「お前が本屋でBと話していた事知ってるんだぞ。先生に本当の事言ってもいいのか」
と言ったらぴたりとおとなしくなった。
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