A子とA子の兄弟たちはすごくしっかりしていて、勉強も運動も一生懸命だった。
家の御手伝いも進んでやるみたいで、A子の母はそれをよく自慢していた。
小学校高学年になった位だったか、みんなもうサンタを信じなくなっていた頃、A子含めた仲良しグループで親に何を買ってもらうかの話になった。
誰かがゲームのハードとソフトを買ってもらうと言うとA子は
「いいなー、今私は残高無いから大したものねだれないや」
と言った。
それを聞いて「?」となった私達に、A子は自身の家の小遣いシステムを語ってくれた。
まずA子の家は定額の小遣いが無い。
食器を洗うと50円、テストで100点とると100円…みたいな報酬制。
だから皆、お手伝いを奪い合うように進んでこなすし、勉強も運動も頑張る。
まあ、ここまでは珍しくないのかもしれないけど、分からないのはここから。
そうして集めたお金は兄弟それぞれ自分名義の通帳を持っていて、こまめに貯金する。
しかし、カードは親が管理。
そして、誕生日やクリスマスの際には親になにが欲しいか伝えると、親が買ってきてくれる。
しかし、誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントに掛かった代金は全てA子達の口座から引かれてしまうというのだ。
「え?それって、プレゼントもらってるんじゃなくて、自分で買ってるのと一緒じゃない?」
と言うとA子は
「うん、やっぱり変だよね…」
と微妙な顔をしていた。
プレゼント以外でも何か買ってもらったりするとちょいちょい口座からお金を引かれるようで、一生懸命お手伝いをしていても常にかつかつだったらしい。
A子はテストがあると喜んでいて、それは勉強ができるからだと思っていたけど、テストがあるとまとめて稼げるチャンスだからということだった。
家に帰ってから自分の母親に話したが、母もドン引きしてした。
その後もA子は真面目にコツコツ頑張ってたけど、高校に進学しバイトするようになると色々とバカらしくなったらしく、家事もしなくなり、勉強もほどほどになっていった。
兄弟達も同じだったようで、家事や預金の扱いをめぐって親と喧嘩することも増えたとのことだった。
A子とは一緒に成人式に行ったけど、A子はスーツだった。
美人なのにもったいないと言うと
「親からも振り袖をレンタルしろ、一緒に選びに行こうと言われたけど
『どうせ後から振袖代を通帳から引くんでしょ』と言ったら黙った」
と言っていた。
A子はもう親元から離れて、のびのびとやっているみたい。
他の兄弟もあまり実家に立ち寄らないらしく、A子の母は私の母や近所の人によく愚痴っている。
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1 . 名無しさん ID:.Q7RuW580 : 編集:削除
振袖の件 否定しないのか そらあかんわ
最初はお金の教育のつもりだったが、いつしかセコケチへと変容したんだろうな
キチンと自立したいい子に育ったじゃないか
ニートやオーバーニートになられるよりはマシだな
うちはお小遣いは固定であったけど、家の掃除、洗車、草むしりなどをやるとボーナスが貰えるシステムだったなぁ。
毎日家をピカピカにして金を稼いでいたら、さすがに連日支払うのはきついという事で同種の内容は週一程度に制限されてしまったが。まさしくソシャゲのウィークリーミッションみたいなノリでやってたわ。
両親が仕事で家を空けてても家がピカピカになってるんだから、向こうからしても良いバイトだったのかもしれん
毎日家をピカピカにして金を稼いでいたら、さすがに連日支払うのはきついという事で同種の内容は週一程度に制限されてしまったが。まさしくソシャゲのウィークリーミッションみたいなノリでやってたわ。
両親が仕事で家を空けてても家がピカピカになってるんだから、向こうからしても良いバイトだったのかもしれん
別にお手伝いでご褒美がもらえると捉えればおかしくはない
お小遣いがないだけであって
お小遣いがないだけであって
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