帰り際にキスしたら犯罪者になることなく、相手が嫁になった

友人には頭が上がらない


大学3年の秋口に友人4人(A,B,C,D)と俺の5人とAのバイト先の女の子を含めたグループ5人と合コン

なおAとBは高校時代からの友人


で、王様ゲームとかまあその手の王道的な催しをやって、2次会にも行って、時計見たら22時だってことで解散することに



駅ビルでの合コンだったんで、歩いて1分で駅のホームに着くため、意を決して番号を聞こうとするも女の子たちがAとBに群がる

俺とC、Dは蚊帳の外

Aはバイト先の女の子って言うわけであるし、Bは長身で性格はおだやかーな奴

CとDは中肉中背の平均的な奴で、俺もそう


因みに嫁いわくAは細マッチョと話し方のユーモアさで、Bの方はその長身と意外な声音などとユニークに光るところがあって、なにこのイケメン二人って思ったらしい

なお俺への初対面の印象は太いごぼう、もしくは茶色い大根と思って

実際、合コンの流れもA,Bの二人と女の子たちという流れだった(たとえばE子ちゃんが王様ゲームで命令すると「A君がF子ちゃんに〜」とか毎回AとBが入る感じ)


そんな感じであったわけだが、CとDは分からんが彼女いない歴=年齢の俺とB(は自己申告)

Bはともかくとして俺は出来れば、いや絶対にこの合コンで彼女を作ると決めてきた

しかし番号の交換が出来ないというのは由々しき事態で、どうにか突破口がないかと悩んだところで、一人また一人と女の子が去っていく

そんな中で嫁が


「Bさん、このペットボトル開けられないから開けて」


みたいなことを言った

中身は黒烏龍だったはずで奇しくも俺も同じのを買った、ので開けたばっかりなので差し出して、そこから連絡先を聞こうと考えた


が、何をトチ狂ったか、黒烏龍を口に含んで口移しのキスする俺


直ぐに正気に戻る俺、引いてるB、何されているかわかってなさそうに目を閉じてるだけの嫁

空間が止まったというか漫画でよくある、台詞もなにもない人物だけのコマってこういうことを言うんだなと思ったぐらいの静かさ

いい時間なので周りから喧騒が聞こえるはずなのに、まったく聞こえない

聞こえるのは嫁の喉の音

で、ほんの数秒か一瞬かは分からないけれど(体感的には数十秒)、嫁がよろめきくたっと背中から落ちて、床に倒れて聞こえるのは嫁の寝息

幸い、女の子組で俺のキスを見ているのが嫁本人以外にいなかったため、その場で強制わいせつなどの犯罪者にならなかった

で、残ってたH香が嫁に肩を貸しながら去っていき、その日はそのまま終了

Bからは


「お前、スゲー」


と称賛を受けたが、下手したら罪になってることから気が気じゃない


で、そこから話が飛んで12月の中旬ぐらいにAから


「『Bと俺を交えて話したいことがある』と嫁さんから連絡があったから空いてる日時教えて」


と言われ、日時を指定

その日時まで被害届と損害賠償とかそのワードが頭の中をぐるぐる

で、指定された喫茶店にBと一緒に入る

嫁はまだ来ていなかったようなので、Bはこれ幸いとのっけからでかいパフェを頼み、俺はコーヒーを注文

Bがでかいパフェの8割方攻略してたところで嫁とH香が来た

漫画でよくある「おまたせ」とかそういう言葉を聞けるかと思ったら、H香の開口一番が


「そのパフェ多人数用ですよ」


と呆れた風の一言

その呆れを聞こえてるのか聞こえていないのか、とにかく食べる姿のBはやはりAB型らしい性格をしていると当時は思った

で、H香がBのでかいパフェのつまみ食いというか、もう一本付属されていたスプーンを使って仲良く残りのパフェを食っている間、嫁と話す


内容は向こうからの


「お付き合いしてもらえませんか」


というお話

その話に舞い上がって、もちろん即OKした

下心というか裏の本音にわいせつ行為しくさったのでそれを突っ込まれない

忘れてる、もしくは覚えてない、なのに付き合って貰える最高! そんなところもあった


その後、俺は就職して嫁の方は専業主婦するという話にちょっと内心カチンと来たりしたけど

俺の両親と一緒に暮らすためだと言って実際にその通りで嫁にはよくして貰ってる

仕事から帰ってきたら飯もあるし風呂もあるし、お互い手を握って一緒に床に入る

俺の両親とも仲もいいし、子供たちも健康で元気に育っている


と、ここまでが俺の主観で、実は合コンの日からその12月までの間にBが色々と手を尽くしてくれた

ということを、嫁本人から聞いてBには感謝しても感謝しきれない恩が出来た

というかBが手を尽くさなかったら俺は最悪檻に入ってたようだった

ありがとうB


冗長になるし特定されかねないからBのやったことの別の視点から見たときの流れを要約すると

わいせつ行為があったようだが記憶がおぼろげ→H香に相談→Bに連絡が付く→B代わりに謝罪→本人(俺)がいかに素晴らしいかBが嫁に対して紹介→興味沸く嫁→そんなに言うなら改めて会う→晴れてお付き合い


ある程度詳細に書くと

嫁いわくBがキスといったわいせつ行為について根回しと、『(俺)がどんなに素晴らしい奴』かっていうのを丁寧に説く

俺に対する怒りは消え失せ、代わりにBの言う「(俺)っていう人はどんな人なんだろう」と興味が沸く

その内容については嫁からは


「秘密」


Bを呑みに誘い聞き出す作戦に出るも


「詳細は秘密だがやましいことはしていない」


と回答

しつこく食い下がったら白状


隠してた理由については、見方によってはBと嫁が付き合ってるように見えるため

正直にいうと俺も見えた、Bと嫁とでちょくちょく二者面談でたまにH香を交えての三者面談とはいえ

そんな感じで謝罪しつつ「親友の中で一番誠実な奴は(俺)で尊敬する」などと嫁に紹介したとのこと

要はBが直接嫁とH香と直接会って、Bの人となりを知って貰いつつ、Bが親友である(俺)を紹介するという手法を取ったらしい


その話を聞いてわいせつ行為に関しての謝罪は既に嫁にはしているし、許しを貰っている

けれどもBがまず嫁に謝罪しているとは知らなかったことから、頭を下げさせてすまないとBに謝った(上述した通り嫁から根回しとは聞いていたが、謝罪とは聞いていなかったため)

しかし、Bは当然のことをしただけと言って特に気にしてないかのよう

この恩は必ず返すと言っても


「親友のためだから気にするな」


といって受け取ってもらえない

むしろ


「お互い貸し借りはない、そうだろう親友w」


そんなクサイ台詞を吐く始末


だから彼には頭が上がらない

 


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嘘松

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