姉は就活に失敗し、辛うじて卒業間際に中小企業に内定を貰った
そこでセクハラとパワハラとサビ残のトリプルパンチに遭い3ヶ月で退職
「もともと接客自体やりたくなかった」
と主張してたけどその後に得た派遣の仕事も結局接客だった。
意味不明
以降も派遣やバイトを転々とするも一つも続かず、ある頃を境に就活と資格の勉強という名目で家に引きこもるようになった
姉が引きこもっていた三年間は地獄だった。
少しでも笑い声を立てるとヒスられる
婚約者を連れて行けば喧嘩を売られる
母と会話すれば壁を叩かれる
顔を合わせれば
「お前はいいよな」
と謎の悪態を吐かれる
ご飯は姉の好みに合わせないと食べてくれない
家は葬式のように静まり返っていた。
現在、姉は家を離れて生活保護を受けて暮らしているらしい
連絡はない。
住所は少なくとも私は知らない
定期的に「扶養する気がないことを示して下さい」といった趣旨の書類が姉の暮らしてる地域の役所から実家に届くだけ
母も親戚も誰も姉の話をしない
姉が家を離れる遠因となったのはおそらく私
ふとしたことから発見した姉のツイッターアカウントは地獄だった。
ひたすら気が狂ったように子連れや妊婦さんを罵倒していた
「子供なんか見たくない。私の方が弱者。私を先に救済しろ」
「私の母親はベビーカーなんか使わなかった」
「別に私の母親や私に攻撃してくれても構わなかったよ?生まれてきたくなんかなかったし」
「でも老後は今の餓鬼どもに世話させるよ?税金払ってるし。頑張って育てた子供がうんこの世話係お疲れさん」
「迷惑な子連れ様死ね。社会のゴミ」
「マタニティマーク死ね。幸せを見せつけるな」
そんな胸糞悪い発言を繰り返していた
その頃はまだ夫も子供もいなかったけど、それでも結婚を控えていた身としてはどうしても看過できなかった
スクショを撮ってプリントして母に密告した時、母は何も言わなかった。黙って俯いていた
その日の晩は大嵐だった。一晩中続いた母と姉双方怒鳴り合い泣き叫び合い物を投げ合い喧嘩の末、姉は翌日には出て行った
あれから姉のことを母は口にしない。
私からも口にしないようにしている
一応夫には姉のことは伝えているけど、願わくば姉に関する情報が役に立つような事態が起こらないことを祈る
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