夫と私はオタ夫婦。
同じくオタ夫婦な何組かと交流がある。
A夫婦もそのうちの一組。
A旦那は夫と十年来の知り合いで、腰の低いなごやかな人なんだけど、夫が酔ったとき
「A旦那は昔あんな人じゃなかった。Bさん(同じくオタ友で結構ズケズケ言う人。男性)が更生させた」
と洩らした。
もともと夫とA旦那とBさんは某ジャンルのオフ会で出会った仲らしい。
そのジャンルは結構大きいので、オフ会だのイベントの打ち上げだので会う機会が多かった。
当時のA旦那は、相手が男性だとなごやかなのに女性相手だとマウントを取るような上から目線の態度になる人だったらしい。
場の空気は当然悪くなるし「Aさんが来るからもう行かない」という女性が多発した。
どうしたもんかと思っていたら、Bさんが面と向かってA旦那に
「なんでおまえ女相手の時だけムカつく人格になるの?」
と聞いた。
そしたらA旦那、マウント取ってる自覚ゼロだった。
よくよく聞くと、女性に対する態度としてそれ以外のパターンを知らなかった。
さらによく聞くと、A旦那の父親が母親にそういう態度を取る人で、それが当たりまえとして育ってきたらしい。
「学校とかどうしてたの」
と聞いたら、ずっと理系で女が少ない環境にいたし、
たまに女性と接することがあっても、父親が母親に対してするように居丈高な態度で接していた、と。
そうすると当然相手の女性はAさんを避けるか、同じような嫌な態度で返す。
そしたらAさんも嫌な気分になるわけで、「女と接する→不快になる」のパターンが累積されていき、
さらに態度が悪くなる→女性からのレスポンスもさらに不快になる、の悪循環だった。
Bさんは
「俺たちに対してするように女と接すればいい。その方が楽しい。せっかくのオフ会なのに楽しくないことをするな」
と説教。
その後、時間はかかったけどA旦那は本当に態度を変えた。
A旦那が穏やかに話せば女性も穏やかな返事を返すわけで、若い男性が若い女性となごやかに話せばやっぱり楽しいので
「なるほど、女と話すのってやり方を変えれば不快じゃない!楽しい!」
と学習したA旦那は「楽しい」を追求してみるみる変わっていき、あるイベントで知り合ったA奥さんと交際し始め
奥さんの影響でさらに腰の低いなごやかな人になって現在に至るらしい。
私は今のA旦那しか知らないので、
「あの人がマウントを取るような上から目線?信じられない!」
と衝撃だった。
でもBさんのアドバイスで直せたってことは元々いい人なんだろうし、
本当に嫌な人だったらBさんもアドバイスしないで見捨てただろうから
今がA旦那の地なんだと思う
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