僧侶「う……ううっ……」
格闘家「ハァ……ゼェ……ゲブッ!!」ビシャァッ
魔法使い「も、もう魔力が……」
魔王「クククッ……ハーハッハッハッハッ!!!」
勇者「おのれ魔王……!」ググッ
魔王「歴代最強とまで謳われた勇者パーティも所詮こんなものか……まあ仕方あるまい、我もまたこの世に顕現した魔王の中で最も優れた存在なのだからな」
勇者「何を偉そうに……!四天王全員と同時に襲ってくるなんて前代未聞の卑怯な手を取っただけのクセに……!」
魔王「うるさい」ドゴォッ!
格闘家「ハァ……ゼェ……ゲブッ!!」ビシャァッ
魔法使い「も、もう魔力が……」
魔王「クククッ……ハーハッハッハッハッ!!!」
勇者「おのれ魔王……!」ググッ
魔王「歴代最強とまで謳われた勇者パーティも所詮こんなものか……まあ仕方あるまい、我もまたこの世に顕現した魔王の中で最も優れた存在なのだからな」
勇者「何を偉そうに……!四天王全員と同時に襲ってくるなんて前代未聞の卑怯な手を取っただけのクセに……!」
魔王「うるさい」ドゴォッ!
勇者「ガハァッ!?!?」ズシャァァァ
僧侶「ああっ!勇者様ぁ!!」
魔王「別に魔王が一人で戦わなければいけないなんて決まりはありませんしー!これも戦略でーす!正当な権利でーす!我悪くないしー!」スー スー
格闘家「やっぱり後ろめたいんじゃないか!あと口笛吹けてないぞ!」
魔王「さあ!お喋りはここまでだ!とにかくこれで貴様ら人間の希望は潰えた!!我ら魔族の大勝利だ!イェイ!」
荷物持ち「待てっ!まだ俺がいるぞ!!」バーン!
魔王「…………えっ?……誰?」
勇者「荷物持ちさん!」
格闘家「荷物持ちィ!!!」
僧侶「きっと助けてくれるって信じてましたよ……!」ウルッ
魔法使い「これで……勝てる……!」
荷物持ち「ああ!任せてくれ!b」グッ!
魔王「……いや…いやいやいやいやいや。えっ?ちょっと待って?………………え?誰?」
荷物持ち「荷物持ち!貴様を倒す者の名だ!覚えておけ!!!」
魔王「えっ?5人パーティだったの?聞いてないよ?と言うかそれは流石にルール違反だよね?昔っから勇者パーティは4人ってのが鉄の掟だよね?」
勇者「荷物持ちさんはパーティメンバーではないぞ」
格闘家「ああ、今までの旅で俺たちが全滅しかける度に助けてくれていたけどパーティメンバーではないな」
僧侶「荷物持ち様はあくまで荷物持ちですからね」
魔法使い「ノーカウントだろ」
魔王「んっ?んんっ??待って待って待って……荷物持ちって…その……何なの?」
荷物持ち「名前の通りだ!貴様を倒す者の名だ!覚えておけぃ!!」
魔王「いや、それはもういいから……」
勇者「魔王、お前も勇者パーティがアイテムを大量に抱えながら長く厳しい旅をすることは知っているだろう?」
勇者「多種多様なモンスターの弱点を突くために、またその攻撃を防ぐために武器も防具も出来るだけ多くの種類を持っていたい……それに回復アイテムだって等級別に効率的に使い分けていきたい……しかしそれぞれの道具袋には容量限度ってものがある」
荷物持ち「そこで俺の出番ってわけよ!鉄球だろうと金の鎧だろうがヒョヒョイのヒョイ!どんな柔い物でも安心安全にお運びする!それが荷物持ちだ!」
魔王「な、なるほど前々から勇者パーティは四次元ポケットでも持ってるのかと思ってたけどそういうことだったのか……」
魔王「しかし勇者よ……その……荷物持ちに戦闘をさせるのは……卑怯ではないか?」
勇者「いや、そんなこと僕に言われても……」
魔法使い「荷物持ちが勝手にやってることだし……」
荷物持ち「『困ってる人がいたら助けてやれ』!故郷のじいちゃんの教えだ!」
魔王「いやでもさ、でもさ。荷物持ちって役職がいつからあるかは知らないよ?でも歴代勇者たちが戦闘でそんなのに頼ったってのは聞いたことないんだが?」
荷物持ち「一族の掟で荷物持ちは荷物持ち以外で勇者パーティに手を貸すのは禁じられてるからな、歴代荷物持ちたちはそれに殉じてきたんだろう。誇らしい先代たちだ……」
魔王「いやいや…だったら君もその掟とやらに従いなよ……」
荷物持ち「人の命が懸かってるんだぞ!?ごちゃごちゃ言ってる場合か!!!」
魔王「ええ……」
格闘家「ハハハ!荷物持ちはそういうところあるからな!」
僧侶「初めて全滅しかけた時からこんな調子でしたものね」クスッ
勇者「ああ、おかげで『全滅知らずの不敗のパーティ』なんていう大それた異名が付いてしまった」
魔王「えっ!?歴代最強ってのもこいつのせいだったの!?」
荷物持ち「気がついたらレベルがガンガン上がってたぜ!b」グッ!
魔法使い「モンスター戦の経験値ドンドン吸ってくんだもんなぁ」
格闘家「常に重い物運んでるおかげで俺の何十倍も筋力あるしな」
荷物持ち「さあ!お喋りはここまでだ!そろそろ決着つけようぜ!魔王!!」スッ……
魔王「……フンッ!最初は驚いたが冷静に考えれば魔王が荷物持ち如きに負けるはずが無いわ!返り討ちにしてくれる!!」
荷物持ち「いっくぞおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」
───────────────────────
魔王「はぁはぁ……ベボォッ……!し、死ぬかと思ったぞ……ボェッ!?」プルプル
荷物持ち「ち、ちくしょう……すまん、みんな……」ガクッ!
勇者「ああ!そんな!」
格闘家「荷物持ちィ!!」
魔王「本当にヤバかった……!あんなの反則だろ……!……しかし…か、勝ったぞ!!!」グッ!
僧侶「まさか荷物持ち様でも敵わないなんて……」
魔法使い「ただの卑怯者じゃなかったのか……!」
魔王「これで……これで本当に貴様ら人間の希望は潰えた!はい!もう終わり!!ジ・エンd
金庫番「フッ……!まだ私がいますよ」バーン!
勇者「金庫番さん!」
格闘家「金庫番ン!」
僧侶「まだ望みはあります……!」
魔法使い「勝負はこれからだ……!」
荷物持ち「格好良すぎるぜ……相棒b」グッ!
魔王「」
終
僧侶「ああっ!勇者様ぁ!!」
魔王「別に魔王が一人で戦わなければいけないなんて決まりはありませんしー!これも戦略でーす!正当な権利でーす!我悪くないしー!」スー スー
格闘家「やっぱり後ろめたいんじゃないか!あと口笛吹けてないぞ!」
魔王「さあ!お喋りはここまでだ!とにかくこれで貴様ら人間の希望は潰えた!!我ら魔族の大勝利だ!イェイ!」
荷物持ち「待てっ!まだ俺がいるぞ!!」バーン!
魔王「…………えっ?……誰?」
勇者「荷物持ちさん!」
格闘家「荷物持ちィ!!!」
僧侶「きっと助けてくれるって信じてましたよ……!」ウルッ
魔法使い「これで……勝てる……!」
荷物持ち「ああ!任せてくれ!b」グッ!
魔王「……いや…いやいやいやいやいや。えっ?ちょっと待って?………………え?誰?」
荷物持ち「荷物持ち!貴様を倒す者の名だ!覚えておけ!!!」
魔王「えっ?5人パーティだったの?聞いてないよ?と言うかそれは流石にルール違反だよね?昔っから勇者パーティは4人ってのが鉄の掟だよね?」
勇者「荷物持ちさんはパーティメンバーではないぞ」
格闘家「ああ、今までの旅で俺たちが全滅しかける度に助けてくれていたけどパーティメンバーではないな」
僧侶「荷物持ち様はあくまで荷物持ちですからね」
魔法使い「ノーカウントだろ」
魔王「んっ?んんっ??待って待って待って……荷物持ちって…その……何なの?」
荷物持ち「名前の通りだ!貴様を倒す者の名だ!覚えておけぃ!!」
魔王「いや、それはもういいから……」
勇者「魔王、お前も勇者パーティがアイテムを大量に抱えながら長く厳しい旅をすることは知っているだろう?」
勇者「多種多様なモンスターの弱点を突くために、またその攻撃を防ぐために武器も防具も出来るだけ多くの種類を持っていたい……それに回復アイテムだって等級別に効率的に使い分けていきたい……しかしそれぞれの道具袋には容量限度ってものがある」
荷物持ち「そこで俺の出番ってわけよ!鉄球だろうと金の鎧だろうがヒョヒョイのヒョイ!どんな柔い物でも安心安全にお運びする!それが荷物持ちだ!」
魔王「な、なるほど前々から勇者パーティは四次元ポケットでも持ってるのかと思ってたけどそういうことだったのか……」
魔王「しかし勇者よ……その……荷物持ちに戦闘をさせるのは……卑怯ではないか?」
勇者「いや、そんなこと僕に言われても……」
魔法使い「荷物持ちが勝手にやってることだし……」
荷物持ち「『困ってる人がいたら助けてやれ』!故郷のじいちゃんの教えだ!」
魔王「いやでもさ、でもさ。荷物持ちって役職がいつからあるかは知らないよ?でも歴代勇者たちが戦闘でそんなのに頼ったってのは聞いたことないんだが?」
荷物持ち「一族の掟で荷物持ちは荷物持ち以外で勇者パーティに手を貸すのは禁じられてるからな、歴代荷物持ちたちはそれに殉じてきたんだろう。誇らしい先代たちだ……」
魔王「いやいや…だったら君もその掟とやらに従いなよ……」
荷物持ち「人の命が懸かってるんだぞ!?ごちゃごちゃ言ってる場合か!!!」
魔王「ええ……」
格闘家「ハハハ!荷物持ちはそういうところあるからな!」
僧侶「初めて全滅しかけた時からこんな調子でしたものね」クスッ
勇者「ああ、おかげで『全滅知らずの不敗のパーティ』なんていう大それた異名が付いてしまった」
魔王「えっ!?歴代最強ってのもこいつのせいだったの!?」
荷物持ち「気がついたらレベルがガンガン上がってたぜ!b」グッ!
魔法使い「モンスター戦の経験値ドンドン吸ってくんだもんなぁ」
格闘家「常に重い物運んでるおかげで俺の何十倍も筋力あるしな」
荷物持ち「さあ!お喋りはここまでだ!そろそろ決着つけようぜ!魔王!!」スッ……
魔王「……フンッ!最初は驚いたが冷静に考えれば魔王が荷物持ち如きに負けるはずが無いわ!返り討ちにしてくれる!!」
荷物持ち「いっくぞおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」
───────────────────────
魔王「はぁはぁ……ベボォッ……!し、死ぬかと思ったぞ……ボェッ!?」プルプル
荷物持ち「ち、ちくしょう……すまん、みんな……」ガクッ!
勇者「ああ!そんな!」
格闘家「荷物持ちィ!!」
魔王「本当にヤバかった……!あんなの反則だろ……!……しかし…か、勝ったぞ!!!」グッ!
僧侶「まさか荷物持ち様でも敵わないなんて……」
魔法使い「ただの卑怯者じゃなかったのか……!」
魔王「これで……これで本当に貴様ら人間の希望は潰えた!はい!もう終わり!!ジ・エンd
金庫番「フッ……!まだ私がいますよ」バーン!
勇者「金庫番さん!」
格闘家「金庫番ン!」
僧侶「まだ望みはあります……!」
魔法使い「勝負はこれからだ……!」
荷物持ち「格好良すぎるぜ……相棒b」グッ!
魔王「」
終
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