知りあった当時から夫はレーズンが嫌いだった。
レーズンパンとか、サラダに入ったレーズンとか。
その程度の好き嫌いなら気にならなかったし、他のもので補える栄養素だし、私も特に好きじゃないので
ふーんと思って、特に気にせず暮らしてきた。
子供が生まれ、現在三歳。
子供ってハマるとそればっかり食べる時期があって、今はレーズン入りのバターロールにハマってる。
「レーズンってどうやって作るの」
と訊かれたから
「レーズンは日本語では干しぶどうって言ってね。ぶどうを干して乾かすとこんなふうになるんだよ」
と説明したら、横で寝そべってた夫が
「うそっ!」
と叫んで起きあがった。
今の今までレーズン=ぶどうだと知らなかったと言う。
「干しぶどうって言うじゃん」
と言ったら
「ホシブドーっていう一つの単語だと思ってて干しが干すだと思わなかった」
だそうだ。
なんか得体の知れない甘くてクチャクチャした物だと思って、不気味だから食べなかったらしい。
「小さい頃誰かに訊かなかったの?」
「訊いたかもしれないけど、うちの親忙しくて子供の言うことスルーする人らだったからな…」
だそう。
これは本当で、夫の両親は家業をやっていて忙しいし、子供<<<<家業な人たち。
「なんだぶどうか!ぶどうなら食えるわ!」
と言って夫が
その日からモリモリとレーズンバターロールを食べだして衝撃。
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